#18/2010.02.03
★★★★★
光文社
P259/1575円
あらすじ(「BOOK」データベースより)
背負って使用する、個人用ヘリコプター。ネコの首輪につけられるような軽量の車載カメラ。介護用のロボットもホームヘルパー用のロボットも。
少し先の時代には当たり前になっているのかも。
あなたなら、楽しい使い方を思いつけますか?テクノロジーと人間の調和を、優しくも理知的に紡ぎ上げた、注目の俊英による最新傑作集。
****
もうね、装丁からしてノックアウト☆
煙突にのった女の子が可愛すぎます♪やっぱり中村さんが書かれるイラストが大好きです!
自分が女らしくないのでひどく憧れます^^
で、小川さんは
『ファイナルシーカー レスキューウィングス』で初読みでしたが、結構面白かったし今回は装丁の絵も可愛いってことで、読まねばイカン!!ってなことで手に取りました。
ズバリ、これモロ好みです。
なんならず~っと読み続けていたいくらい。
全ての作品に共通しているのが、読後が暖かくて人間味が溢れているということ。
「おれたちのピグマリオン」だけは最後「ん?」となってしまったんですが、それでも全体の雰囲気は壊されることなく、最後まで暖かさはそのままでした。
派手なストーリーではないけれども、もう1度読み直したいです。
むしろ新刊も購入したいし、文庫化されたら確実に購入します。もうそれくらいゾッコンです♪
5編収録されていたなかで、「煙突の上にハイヒール」と「イブのオープンカフェ」、「白鳥熱の朝に」が特に好きです。
「白鳥~」は特に5編のなかでは秀逸だと思います。ラストもジーンときました。
「ファイナル~」とは全く違った趣で良い意味で期待を裏切られ、そして小川さんの才能にしてやられました。
そしてそれぞれのタイトルのつけ方が好きです^^
収録作品
煙突の上にハイヒール
カムキャット・アドベンチャー
イブのオープンカフェ
おれたちのピグマリオン
白鳥熱の朝に
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2010.03.24
| Comments(2) | Trackback(0) | 小川一水
#05
2010.01.13
★★★☆☆
メディアファクトリー
P291
609円
あらすじ(裏表紙より)
高巣英治は、同級生と乗ったボートで海に流され、遭難してしまう。台風の接近で死の淵に立たされた英治を救ってくれたのは、<最後の切り札>として出動するレスキューの最高峰、航空自衛隊救難飛行隊だった。
この体験で英治は救難隊に入り、いち早く遭難者を発見することから「千里眼」の異名を取る救難員に成長する。
だが、その能力は英治があの現場で見についた不思議な力だった。
そして、厳寒の穂高岳で遭難事故が発生、吹雪のなか、英治たちは出動する!
星雲賞受賞作家が緻密な取材を元に全力を振り絞ったレスキュー小説の最高峰!
****
アニメタッチの装丁に読む前はもっと軽いタッチのストーリかと思っていましたが、読んでみると本当に緻密な取材を元にして書かれていることがわかる、細かい描写と人間関係と航空自衛隊救難飛行隊の存在でした。
普段、自分の生活のなかで自衛隊と関わりがある人って少ないと思うし、またでれだけ救難隊というものが存在しているのかということ自体も無知な私でしたが、この作品を読めば、たちどころに理解できる、とはいえませんが、それなりの知識が獲得できます。
またただ単に救難隊による、救難活動がメインに据えられているだけでなくそこに「灯」という存在もしくは“高巣(=シーカー)の「千里眼」と評される不思議な力”を加えることによって、少しラノベ寄りでかつアクションシーンもあり、実質的な問題も絡めた軽さと重さが微妙に(いい意味で)絡み合った作品に仕上がっていたと思います。
重くなりがちな作品ではありましたが、灯と珠樹の存在によって救われていた部分が大いにありましたし。
ただ、とっても印象に残ったのは本編よりも著者の小川さんのあとがきでした。
「人を人が救うことの矛盾」
―――命を救うのに命を投入したのでは勘定が合わないではないかその問いは心にグッと迫るものがありました。
それを主人公の高巣に上手く反映されていて、読み返すとより作中での高巣の悩みの重みが感じられました。
確かに私はそういった救助隊なんかのお世話になったことがないので、あくまで想像でしかいえませんが確かにテレビなどで見る救助隊の方々は自らの体を犠牲にして助け出していらっしゃいますし、これは身近に感じられるところでは、消防士さんが1番一般的かもしれません。
気軽に手に取った小説でしたが、奥がふかく考えさせられるお話でした。
もちろん、小説としての読み応えもあり、よかったです^^
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2010.03.05
| Comments(0) | Trackback(0) | 小川一水